明鏡止水

【漢字】明鏡止水
【読み】めいきょうしすい
【意味】明鏡はくもりのない鏡。止水は静かにとどまった水面を言う。鏡のように完全平面な水面が安らかで澄みきった様子。
【例文1】仲が悪かった嫁姑だったが、姑の病気の看病後、明鏡止水のごとく心が穏やかになった。
【例文2】厳格な父は孫ができて明鏡止水のごとく穏やかになった。
【例文3】年を取って明鏡止水の心になる。

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明鏡止水の境地とは?

幼い頃から武術をいくつかたしなんでいると、それぞれの哲学に触れる機会が多々あります。その中には明鏡止水という言葉もあります。邪念がなく澄み切って落ち着いた心の形。「明鏡」とは一点の曇りもない鏡を現し、「止水」は止まって静かにたたえている水を現します。戦いにおける理想の心の有り様を指すようです。
戦いの前には恐怖や闘争心で心を震わせ、戦いの最中には激情で心を乱す。生死に関わる最中にはそのような心の動きがあるのが普通の中で、明鏡止水という境地を目指すのが良いとされています。若い頃は何故そのような心が必要なのか、意味がわかりませんでした。私の中ではただの訓示でしかなかったのです。
しかし、年齢を重ねて色々な武術をたしなみ試合も経験する中で、少しずつ意味がわかりはじめました。戦いのたびにいちいち心を乱していては、自分の実力は出てきません。そして相手によって心構えが変わっていたら、無限に変え続けなければなりません。そんなことは無理です。そして何より自分に目を向けていたら、相手が見えなくなってしまいます。
明鏡止水とは、私にとっては自分の本当の実力を発揮できる状態で、相手の心身をありのまま見ることです。即ち最高の結果を出すために必要な心の境地を現しているのです。私はそう解釈をしています。

明鏡止水とは

明鏡止水は一点の曇りもない、邪念がない明るく澄み切った心境を意味します。ゲームや楽曲に使われていることが多く一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。私もこの言葉を知ったのはある曲がきっかけでした。それは己龍という和製ホラーをコンセプトにしたヴィジュアル系バンドの楽曲でした。このバンドは四字熟語が曲名になっていることが多くそのたびに四字熟語にいみについて調べていました。今回も明鏡止水について調べてみると、澄み切った心境という意味があることを知りました。漢字から、水面に鏡のようにうつる何かを意味していると大きな勘違いをしていました。ゲームにおいてはスキル発動に役立つアイテム名になっていることも多く、本当の意味を知らない方も多くいるのではないでしょうか。また日本酒の名前になっていたりと、様々な場面で多様されています。言葉自体は「恋人との誤解がとけて明鏡止水の気持ちで過ごすことができた」など、本来の意味通り心が穏やかになった様子を表現するときに使われます。日常会話や生活する中で四字熟語を使う機会はあまりありませんが、この記事を読んだのをきっかけに少しずつ会話や日常生活に取り入れてみませんか?