顔向けできない

【漢字】顔向けできない
【読み】かおむけできない
【意味】悪い事をしてその場におりづらい。言い訳のしようがない。
【例文1】もう人様に顔向けできない。
【例文2】この家を売り払うとはご先祖様に顔向けできない。
【例文3】情けなくてご先祖様に顔向けできない。

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情けなくて顔向けできない

私の友人は以前働いていた職場で酷いイジメに会い、ショックからその職場を辞めて数年の間引きこもりになってしまったことがあります。
友人は幼いころからの夢だった憧れの職業に就いていたので、仕事を辞めた時は本当に驚きました。親の期待に応えようと一生懸命に働いていましたが、毎日のように無視されたり、何もしていないのに言い掛かりをつけては怒鳴られる日々だったそうです。
友人が引きこもりになって辛かったことは、正月やお盆休みでした。親戚中が集まるので、理解のない親戚から「あいつは何故引きこもっているんだ!情けない」と部屋にいても聞こえるくらいに言われていました。
「親戚には情けなくて顔向けできない」と私に相談してくれましたが、どう励まして良いのか分からずただ頷くことしかできませんでしたね。世間では働くことがあたり前で、友人が仕事を辞めるまで、友人と私もそれが当然だと考えていました。しかし、何かの問題で働くことが難しい方もいるので、一概に「外に出て働くことが大人として当然」という親戚の考えには反対です。
現在ではパソコンでライターの仕事をしている友人ですが、まだ親戚には色々言われているようです。もっと引きこもりや在宅での仕事に理解のある時代が来てほしいと思いました。

顔向けできない

顔向けができないとは、恥ずかしくて、顔を合わせることができない。顔向けがならない。などと、失態や恥などから人に対して申し訳ない気持ちのことを指します。類語として、申し訳ない・言い訳のしようがない・合わせる顔がないなどがあります。すべて悪いことがあったときに使う言葉ばかりですね。
例えば、「悪いことをして捕まってしまったなんて、両親や兄弟に顔向けができない」や「預かっていた子どもが私の不注意で怪我してしまったらご両親に顔向けができない」などといった申し訳ない気持ちが強い時に相手に対して使う言葉です。他にもこの「恥ずかしくて顔向けができない」「世間様に顔向けができない」という使い方もします。こんな言葉があるように日本は他人の目を気にしている人たちが多い国です。他人の目を気にする生活は窮屈でなりません。そのせいかだんだんと他人の目を気にしない人たちが増えてきたいます。日本独特の考え方もどんどんと変わりつつあるんですね。それがいいことなのか悪いことなのかは人それぞれですが、しかし、顔向けができないは悪いことをしてしまった、相手に申し訳ないと言った時に使うような言葉ですので、使わないで済むような人生にしたいものですね。