開口一番

【漢字】開口一番
【読み】かいこういちばん
【意味】口を開いて一番最初にいう言葉。
【例文1】術後の妻の開口一番はお腹すいただった。
【例文2】開口一番は言い訳ばかり。
【例文3】開口一番で謝る。

開口一番をテーマにした記事

「開口一番」は「え~」?

「開口一番」は「話を始めるやいなや」の意味です。キリスト教ではこの世界を作った創造主である神は、「開口一番」に「光あれ」と言われたと聖書に記してあります。そしてこの世界が光に照らされます。日本の「古事記」でもイザナギ神とイザナミ神が陸地を創り、子どもを産むことで色々なものを文字通り生み出していきますが、一番最初は天照大神(アマテラスオオミカミ)であり太陽神です。やはり光が一番なわけです。天地創造の伝承というのはどこの国のものでも不思議なほど似ているものですね。「開口一番」驚くようなことを言われたのはお釈迦様です。お釈迦様が4月8日の灌仏会に誕生された時、すぐにすっくと立ちあがり、片方の手で天上を、もう片方の手で地を指さして「天上天下、唯我独尊」と言われたという逸話が残っています。「天上であっても地上であっても私ひとりが誰よりも尊いのです」と言う意味ですが、開口一番に言い放つところがもう、凡人ではありません。逆にそれほどの逸話が残るほど、ご幼少のみぎりから神童であったのでしょうね。現代では寄席の落語の前にマクラという、お客様の心を噺家に向かせる仕掛け話がされますが、噺のプロでも何故か開口一番は「え~」が多いですよね。まあこれは、始まりますよという合図の符丁なのかもしれませんね。