下駄を預ける

【漢字】下駄を預ける
【読み】げたをあずける
【意味】下駄を預けると動けなくなることから、相手に物事の処理や責任を任せるという意味。
【例文1】下駄を預けたばかりに、行き違いが生じた。
【例文2】この企画は君に下駄を預けた。
【例文3】部下に下駄を預ける。

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下駄を預ける、では預けた下駄は何処へいく

履物を預けてしまったら何処へも行くことができなくなるので、下駄を預けるとは処理方法や責任も含めて仕事を完全に任せるという意味です。
下駄を預けられた方は、独自の裁量で仕事が出来ると同時に、責任など後の始末までも見る必要があります。
丸投げのようにも受け取られそうですが、大抵の場合は下駄を預ける相手は上司であったり上部組織なので適当な扱いはされないはずです。
適当な扱いはされないはずですが、絶対に大丈夫とは限りません。
扱いが面倒で処遇に困る案件だからこそ預けられる場合があるからです。
人事異動、配置換え、リストラなどがその代表格で、反論が許されない権力者からの処断が下されることになるでしょう。
リストラ対象者からすれば、自分の処遇についての下駄が預けられたことで梯子をはずされた絶望感はより深まりそうです。
下駄を預けられた人が情に厚く慈悲深ければ一縷の望みはありますが、機械的に即断即決の情け容赦の無い人では期待は無いです。
人によっては預けられた下駄で好き勝手に歩き回った挙句に下駄キックまで飛び出しそうです。
下駄を預けるの逆の使い方として、会社に下駄を預けるという使い方をする人もいます。
この場合、預けられた下駄が返却されるとは思えません。
使えなくなるまで管理され、不要になったとたんに放り投げられそうです。

下駄を預ける

下駄を預けるというともう私は決めれないので、一任しますからどうぞ宜しくお願いします。のような一任したほうが楽になるから任せてしまおうと安易さも入った軽い意味合いだと思っていました。語源は、履いている下駄を預けるのですから、自分の行動や意思までも封じることだと知った時にどう思いますか。どんなに自分に不利、不利益なことがあったとしてもその決定に逆らうことが出来ない状況というのは耐えられないの一言です。自分で苦しみながらでも考えて導き出した決断なら後悔もないと思うのですが、他人に身動きできない状態をあえて自ら預けるなんて、それも信頼できる相手とは限らないのですから。昔は他人に対する信頼度が高かったから生まれたのか、階級格差が大きかったことから有無を言わさずなのか分かりませんが。それと、他人との心の距離がより近かったせいもあったのでしょうか。現代で下駄を預けるなんてどんな場面でもしたくないです。知識があり地位が高い人であったとしても、上下関係の立場にあったとしても、反映されるされないに係わらず自分の意見や思いを述べてからの一任にしたいものです。精神世界を覗いてみたい思いから江戸時代にタイムワープして、どんな場面で下駄を預けるをしていたのか見てみたいと思うのでした。