焼け石に水

【漢字】焼け石に水
【読み】やけいしにみず
【意味】焼けている石に水をかけても蒸発してしまうことから、努力が足りなくて効果がないという意味。
【例文1】10分勉強したくらいでは合格するわけがない。焼け石に水だ。
【例文2】1ヶ月練習したくらいでレギュラーは焼け石に水だ。
【例文3】200万の借金に2万円借りたところで焼け石に水だ。

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少しだけでは焼け石に水でしかない

焼け石に水とは焼けている石に水をかけてもすぐ蒸発していまうことからこのことわざがうまれました。意味は努力や援助が少なくて役に立たないことを言います。
具体例として
「借金が300万円に膨らんでしまったために親に3万円借りたところで焼け石に水だ」
「テスト勉強を徹夜で頑張ったが、眠くてしょうがない。焼け石に水だ」
「広い庭の花壇にじょうろで水やりをする。ホースで散水しないと焼け石に水だ」と使うことができます。
私も焼け石に水体験をしたことがあります。
小学校のころから足が速くかけっこは1、2番。毎年夏休みに行われる地区対抗のバスケットボールは弱小チームと言われながら準優勝となんでもこなせた感じでした。中学校では初心者ながらサッカー部に入部しました。体つきが大きかったのでゴールキーパーを命じられました。先輩は5歳からサッカーを続けていて小柄でしたが、瞬発力が半端ないくらい機敏でした。ただ体が大きいだけの自分は焼け石に水状態でした。

焼け石に水の意味と使い方や、その類義語

焼け石に水とは、効果が微弱であまり意味のない行動や、その様のことを指す慣用句です。あくまで「わずかな効果」であって、まったく意味がないわけではないので注意が必要です。類義語としては「遠火で手を焙る」や「二階から目薬」などがあたり、「焼け石に雀の涙」とも言うそうです。

語源は、焼けて熱くなった石(焼き石)に、ほんの少しの水をかけても、すぐに蒸発してしまうので、僅かに温度は下がるのかもしれませんが、あまり意味がありません。転じて微力の援助や努力ではほとんど効果が無いことを示す語として用いられます。つまり、事態が悪化するまでには様々な経路でそうなったのだから、少しの努力で改善するのは容易ではないという意味です。

どちらかというとマイナスなイメージの語で、「そんなことしても~」の形で使われることが多いです。「無意味」が一番近い言葉になると思いますが、「しないよりマシ」の意味も内包しています。英語でも似たようなものがあり、「What is a pound of butter among a kennel of hounds?(一群の猟犬に1ポンドのバターで何の足しになる?)」と言うそうです。

熱くなり過ぎた石は冷ますのに莫大な労力が必要になります。勿論大量の「水」を簡単に用意できるなら問題ないのですが、そうでないのなら石の温度に注意したいですね。ただ、もっと気を付けないといけないのが、「水」を運んでくれた人たちには決して言ってはいけません。そんなことした失礼になってしまいます。

意味の間違いもそうですが、使い方を誤っても恥をかくことわざや慣用句。正しく理解して適切に使っていきたいですね。