烏の行水

【漢字】烏の行水
【読み】からすのぎょうすい
【意味】カラスは短い時間で水浴びをすることから、入浴時間がとても短い。
【例文1】睡眠時間を確保するため烏の行水で済ませた。
【例文2】見たい番組があるので烏の行水だ。

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烏の行水とは

烏の行水は入浴が早くあっさりとすませるたとえとして用いられる言葉です。
自分も子どもの頃はそんな感じだったなと懐かしめる言葉でもあります。正直お風呂に毎日入る事自体が面倒で、見たいテレビやゲームを早くやりたい一心でパパっと済ませてました。また一人で入浴してるとお化けが出てくるんじゃないかと怖かったのも一因です。年の近い兄弟は自分以上に短く数分で出てくるので、いつも母親から「もう出てきたのっちゃんと洗った!?」と言われるのがお決まりフレーズでした。母親は母親で家事に掛け持ちで仕事をしていた時はやはりサッと入って忙しなく動いていたので、皆お風呂にゆっくり入るなんて事が無かったように思います。しかし年をとるにつれ自分の場合は半身浴だとか、汗腺トレーニング等健康を意識するようになってからぐんと湯船に浸かるのが長くなっていきました。今では風呂に入らずに眠るなんて事が考えられなくなっています。兄弟はスマホの動画を入浴しながら視聴するのにハマって、結果湯船にちゃんと浸かるようになりました。母は年齢と共に肩や腰痛の症状が出始め、その緩和の為に温めのお湯に10分以上入る改善方法を実戦中です。皆それぞれの理由ですが入浴に時間を掛けるようになってから洗顔や入浴剤を選ぶ楽しみも増えてリラックスタイムになっているので、湯船に浸かる文化があって良かったなと思う今日この頃です。

烏の行水が美の秘訣

烏の行水を見たことがあります。
道路のくぼみに大きな水たまりがあったのです。ハシボソガラスが、ピョンと飛びはねてポチャンと入り、翼をバサバサとはばたかせて、ピョコンと出るというのを繰り返していました。
飛び去るまで十分ほど、そうやって遊んでいました。烏の行水は、結構長いものだなと感心しました。

私は長風呂で、二時間は入浴タイムがほしいです。湯船に手足を伸ばして、顔にパックをしたり、髪はトリートメントしたり、ゆっくり自分をケアしたいのです。
でも、他にやりたいことが多くて、毎日二時間入るのは難しいものです。美容や健康のためにならないなと思いながら、シャワーだけですませてしまいます。

友人の家に泊まったとき、彼女が十分で風呂場から出てきました。洗髪もしていました。客である私に気を使ったのかと思いましたが、いつもと変わらないと言うのです。
私は先にお風呂をいただいていました。借りている立場なので、三十分で早々に切り上げたのです。
入浴時間が短いとは聞いていたけど、本当に烏の行水だったとはと驚きました。
友人は美しい人で、お風呂でも特別なお手入れをしているのではないかと思っていました。お風呂場には、ドラッグストアで安く買える石鹸と、シャンプー・リンスしかありませんでした。フェイスケアも、どこでも買えるありふれたものでした。
彼女の美の秘訣は、きびきびと動くことなのかもしれません。のんびりした自分に入浴時間は真似できないので、せめて日常生活は活発に動こうと思いました。