窮鼠猫を噛む

【漢字】窮鼠猫を噛む
【読み】きゅうそねこをかむ
【意味】窮地に陥ったときは弱い者でも強い者に反撃に出る事がある。
【例文1】彼女を助けるためにガラの悪い連中に窮鼠猫を噛む。
【例文2】ブラック企業に窮鼠猫を噛む。
【例文3】窮鼠猫を噛むので油断はできない。

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企業は窮鼠猫を噛むと言う言葉を忘れてはいけません

ここ最近、ブラック企業と言う言葉をよく耳にするようになりました。
低い賃金で社員をこき使っている企業や法律を無視して従業員を働かせている企業の事を言います。
このブラック企業と言う言葉が、ココまで世の中に知られるようになったという事は、それだけブラック企業と呼ばれる企業が多くあると言う事に他なりません。
企業は従業員を雇う立場にありますから、企業は従業員に対して色々と命令をする事が出来ます。
それが高じて、従業員に対して無理難題を言うようになったと思われます。
これまで従業員は、雇われているから仕方ないと思い、無理難題を押し付けられても文句を言いませんでした。
しかしどんどん企業側の無理難題がエスカレートして、従業員は耐えられなくなってしまったのです。
窮鼠猫を噛むと言う言葉がありますが、弱い立場の従業員たちが、強い立場の企業側に反旗を翻す様になったのです。
これまで耐えに耐えて来た従業員たちは次々に声を上げるようになり、ブラック企業の存在が世に知られるようになりました。
企業側はこれまで従業員が大人しく従っていたので、無理難題が言えていましたが、今は無理難題を押し付けると従業員側からクレームが来るようになりましたから、あまり無理難題が言えなくなったのです。
窮鼠猫を噛むのおかげで、徐々に従業員の労働環境が改善されて来ているのは良い傾向です。

「窮鼠猫を噛む」

猫に追い詰められた鼠が、何とか逃げようと隙を見て猫に噛みつき怯んだ隙に逃げ出す所から、追い詰められた時、なり振り構わずあがいて窮地を脱しようとする様を「窮鼠猫を噛む」と言います。
追い詰められるのはまず弱者ですので、強者にもそこに心の隙が生じ、油断した所を弱者が見逃さずに上手く利用して危機を逃れる事です。追い詰められた方はもはやこれまでと半ば諦めていますから、最後のあがきと捨て鉢で向かって来るのです。それに対し追い詰めた方はと言えば、まさか弱者が自分に向かって来るなど想定していないので、一瞬ギョっとなり相手に気後れするのです。そこを逃さずつけ込めれば直面している危機からは脱する事が出来ると思います。
大事なのはその一瞬の隙を見逃さずに突けるかが勝負であり、それを逃せばもうチャンスは巡って来ないと諦めるしかないでしょう。ちなみに多くの方が誤解をされていると思いますが、猫が鼠を捕獲するのは食用ではなく、遊び用のおもちゃであるのです。捕まった鼠も食べられて猫の血となり骨となるのならまだ納得もいくというものですが、実際は死ぬまでこき使われ動かなくなれば途端に興味を失くすのが猫の性質なのです。それなら鼠が是が非でも逃げ果せたい気持ちは判りますし、おもちゃとしか見ていない猫などに捕まるのは避けたい筈です。