焼きを入れる

【漢字】焼きを入れる
【読み】やきをいれる
【意味】鍛冶屋は刃物を焼いて鍛えて強度を増すことから、たるんだ気持ちをたたき直すこと。
【例文1】部活をサボった後輩に焼きを入れる。
【例文2】居眠りしている生徒に焼きを入れる。
【例文3】ぐうたら生活に焼きを入れる。

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焼きを入れて根性をたたき直す

焼きを入れるとは、元々刀などの刃物を作る際に、鋼鉄を熱し急速に冷やすことで高度を上げる作業のことです。この作業をしないと「なまくら」のままで刃物として役に立ちません。この役に立たないということから、弛んだ精神や言動を矯正する意味で焼きを入れると言います。

刀を作るときの焼き入れを見ると、まさに神事です。火で真っ赤に熱せられた鉄が打ち延ばされ、それが冷水の中に入れられます。ジュッというすごい音もします。そして、また熱してと、同じ作業を繰り返し、あの研ぎ澄まされた日本刀が生まれるのです。きっと、人間に対してもこの言葉を使った人は、そんな研ぎ澄まされた人間になって欲しいと思ったのかもしれません。

現代では、不良グループが焼きをいれるぞ、などと使いますが、これは矯正をすると言うよりは、ただ暴力を振るうだけです。本来の焼きを入れるということは、昔風に言えば「しごき」に近いかもしれません。また、戦時中などは徴兵されて仕方なく戦場に駆り出された人たちが、ダラダラしていたりすると、焼きを入れられたようです。

つまり、いい加減な人に対してきちんと物事に対応できるように教育するということなのです。