十年一昔

【漢字】十年一昔
【読み】じゅうねんひとむかし
【意味】世の中の移り変わりが早く十年も経てば遥か昔の話。
【例文1】1年前のファッションなんて十年一昔の服と一緒だよ。
【例文2】十年一昔で代わる代わる芸人達。

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二十四の瞳』で知った「十年一昔」という言葉

私が「十年一昔」という言葉を知ったのは、小学校の時に読んだ壺井栄の小説『二十四の瞳』がきっかけです。
この小説の冒頭は「十年をひと昔というならば、この物語の発端は今からふた昔半もまえのことになる。」となっていて、いきなり出てきた「十年一昔」という言葉が、子ども心にも大変印象に残りました。
当時はこの小説は小中学生にとっての大定番の必読書でしたから、ある程度の世代の人の多くは、この小説で「十年一昔」という言葉を知ったのではないでしょうか。
確かに、十年というのは一つの区切りではあり、「十年前のあの頃」のことを、過ぎ去った昔と感じることはあるでしょう。 
ただ、今は流行りすたりが大変早くなっているような気がします。流行語でもなんでも、あっという間に古びてしまうことを考えると、「七年一昔」とか「五年一昔」と言った方が、ピンと来るのかもしれません。
この言葉から私が連想することがもう一つあります。それは歌舞伎の人気演目、『一谷?軍記(いちのたにふたばぐんき)』の三段目、通称「熊谷陣屋」と呼ばれる場面です。
源平時代の武将熊谷次郎直実が主君の命によって、わが子を身代わりにするのですが、そのドラマのラストで、出家を決意した直実がこういうセリフを口にします。
「十六年は一昔。夢だ」
十六年前に起こった出来事が、現在の状況を生んだというところから出たセリフですが、ここでは「十六年」というスパンを「一昔」と考えているところが、面白いと思うのです。