小手調べ

【漢字】小手調べ
【読み】こてしらべ
【意味】本格的に始める前に少し試してみる。
【例文1】小手調べに抜き打ちテストを始める。
【例文2】小手調べといくか。
【例文3】まずは小手調べとする。

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小手調べとは

剣道の太刀合いにて、お互いの実力又は出方を探る時に小手を撃ちに行って様子を見る事を「小手調べ」と言い、転じて物事の動向を探る時に軽く接触を試みる時も同様に言います。まずは自分から行動を起こして相手の出方を見る。それによって相手の実力や考えを推し量る手掛かりにします。相手が何枚も上手なら無理な勝負は避け、何とか五分に持ち込む様に仕向け、こちらが上なら頃合いを見て攻めに掛かる。その見極めには動作の大きい面や胴打ちに行くより、モーションの小さな小手打ちの方がリスクが少なく、万が一かわされても反撃に合う危険は小さいと思われます。こちらが先に動く事で相手はどう反応するのかを見られれば、自ずとこちらの対応も決められる訳です。
達人クラスになればそこは小手の応酬という事になる事もあり、何処で雌雄を決するのか凡人には想像も付かない結末が待っているケースもあります。世に出れば何処で誰と対峙せねばならぬか判りませんし、そんな時只闇雲に向かって行くのは得策とは言えません。相手の実力や出方を見極めた上で、自分の出方を決める方が相手に勝つ可能性がより高くなるというものです。その第一段階として行う事こそが「小手調べ」であり、その注意深さがあれば早々大事に至る事にはならないでしょう。

新人に課せられた小手調べ 

当社というか、我々の部門では恒例行事があります。それは新人の実力を見極めるための小手調べです。
最初の1週間は、自由にやらせます。仕事の内容も、まずは当社を知る、当社の扱っている商品を知るということでレクリエーション的なことを行います。
その1週間が過ぎた後、このイベントは行われます。社内の人間は誰しもが知っているのですが、誰も新人にそのことを話すことはしません。わざと新人に問題にぶち当たらせ、それをどう感じ、解決していくか。これを見定め、今後の教育方針を決めていきます。
大きく分けると2つほどとなります。
1つ目はわざと仕事を与えない。この時に、新人がどのような態度に出るのか。資料を読み込んだり、忙しそうな人に声をかけてくれば及第点です。逆に、席をはずして戻ってこなかったり、自分の時間を楽しみ始めたら教育指導が必要となってきます。
2つ目に、上司が怒った時の態度です。上司は少しのアラを見つけ、理不尽な理由で怒ります。それに対しどう反応してくるのかを見る試験です。どういった行動が正解というわけではありませんが、その後に先輩社員でフォローしてやることによって、「会社の一員」という意識を植え付けます。
他にも細かいものがあるのですが、これをやることにより、新人の本性を見極めることができ、どう教育していくか、担当はどこが適正化を考える1つの材料となっています。