雪虫

【漢字】雪虫
【読み】ゆきむし
【意味】体身が白い綿に包まれたような虫でトドネオオワタムシと言う。きれいな名をしているが、あぶら虫の仲間である。北海道に初雪が降る数週間前に大量発生する様子が吹雪のようで雪虫と呼ぶ。
【例文】雪虫が大量発生して初雪の知らせを感じる。

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私が思っていた雪虫

私が雪虫という生き物を初めて目にしたのは、成人してかなり経ってからでした。初めて見たときの感想は正直『がっかり』、これに尽きます。それまで私は雪虫を空想上の生き物だと勝手に思い込んでいました。小さな頃から名前だけは知っていたのですが、その可愛らしい字面から自分の中で架空の雪虫を作り上げていたのです。幼い私が思い描いていたのは綿毛のように真ん丸く、子どもの拳くらいのサイズの雪虫です。その不思議な生き物は冬になると雪に紛れてふわふわと空を舞い、ときおり人に懐くこともあり、飼うことも出来るけれど春の訪れとともにひっそりいなくなってしまう、そういう設定でした。調べればすぐに本当のことがわかるはずでしたが、疑問に思う機会すらなかったせいでファンタジーな雪虫を20年近く信じ込んだままでした。あるとき友人と何かのはずみで雪虫の話をし、ようやくそれがフィクションなどではなく、実在する昆虫だと知ったのです。雪虫が現実の生き物だと知ったときはびっくりするとともにとてもワクワクしました。現実の存在だと知っても、私はうさぎの尻尾のような丸くてふわふわした生き物しか思い描いていなかったのです。しかしその後調べて出てきた雪虫は羽虫に綿がくっついたような姿でした。よく見ると可愛らしい気もするのですが、長い間架空の雪虫を可愛がってきた私には物足りないものでした。