実るほど頭の下がる稲穂かな

【漢字】実るほど頭の下がる稲穂かな
【読み】みのるほどこうべのさがるいなほかな
【意味】稲穂は実れば実るほど穂先が低く下がるものである。本当に偉い人は謙虚な姿勢で人と接する事ができるものだ。
【例文1】実るほど頭の下がる稲穂かなの接客で店が繁盛。
【例文2】ビジネスは実るほど頭の下がる稲穂かなが大事。
【例文3】サービス業は実るほど頭の下がる稲穂かなの姿勢が大事。

実るほど頭の下がる稲穂かなをテーマにした記事

収穫前の稲穂を見て「実るほど頭の下がる稲穂かな」の言葉を思い浮かべる

どんなに偉くなっても、また人の上に立つようになったらなおさらのこと、謙虚でいることが大切だと思います。
実際、そういう人には人が付いていきますし、尊敬の念も高くなります。

権力を振りかざして、わがままに振舞うようでは、すぐにその地位も落ちてしまうでしょう。
「実るほど頭の下がる稲穂かな」という言葉がありますが、まさにこの表現はぴったり当てはまると思います。

今年も稲刈り本番の時期を迎え、まだ刈り取られていない田んぼの稲穂は頭を下げて、その時を待っているようです。
しかし、今年は低温の日が多かったこともあり、あまり実っていないのか、頭が下がらず、まっすぐなままの稲穂も多く見受けられます。

今年の稲刈りが例年に比べると遅く感じるのは、稲穂の頭が下がるまで稲刈りを待っているのかもしれません。
稲穂の頭が下がっていないということは、また未熟だということです。

これは人間にも例えられるかもしれません。
未熟な人間ほど、謙虚さがなく、頭を下げるのを嫌がるような気がします。

もし、上司や目上の人の中でこういう人がいたら、中身は未熟なままだと思ったほうが良いのかもしれません。
実年齢と精神的な年齢は必ずしも比例していないところがあります。

年齢を重ねていくとともに、中身も熟していくように精進していきたいです。

将棋界で感じる「実るほど頭の下がる稲穂かな」

私は最近まで、「実るほど頭の下がる稲穂かな」という言葉に対しては、結婚式でよくおじさんがスピーチで言っている言葉というイメージしかありませんでした。
それもあまりプラスのイメージではなく、どこか説教くさい言葉のように感じていました。
それが近頃新しい趣味として将棋をするようになって、棋士の人たちの言動や立ち居振る舞いを見てよくこの言葉を実感することになりました。
私の知っている棋士で、最も謙虚なのは羽生善治さんです。羽生さんといえば、20代でタイトル七冠独占の偉業を成し遂げた、言わずとしれた大棋士です。
それでも奢ることなく、若手棋士との勉強会やコンピュータ将棋の活用など、自身の能力を磨いておられます。
また羽生さんは対局中自分の形勢を実際よりも少し悪く見積もることが多く、ここにも謙虚な性格が表れていると思います。
羽生さん以外の棋士も、若くしてタイトルを取った棋士は本当に謙虚で礼儀正しいです。
最近公式戦29連勝で話題になった藤井聡太さんもそれに当てはまると思います。彼の対局前のインタビューで「〇〇さん(対局相手)の胸を借りるつもりで、戦法を教わりたいと思います」といった言葉など謙虚さがよく表れていて感動しました。
私も棋士の皆さんを見習って「実るほど頭の下がる稲穂かな」を実践していきたいと思います。