手を尽くす

【漢字】手を尽くす
【読み】てをつくす
【意味】考えられる手段はすべて試す。
【例文】最善の手を尽くしたがうまくいかなかった。

手を尽くすをテーマにした記事

手を尽くすと誓ってくれたお医者様

小学生の頃、大好きな祖父が入院しました。
それは突然で、大変驚きました。
わたしはおじいちゃん子で、いつも祖父にベッタリでした。ベッタリすぎて祖父の家から帰ってこないため父が怒るほどでした。
仲良しの祖父が入院しました。
翌日から毎日祖父の入院する病院に、学校から帰ってきてから電車でお見舞いに通いました。
その日学校であったことなどたくさん祖父と話しました。
祖父はいつも笑顔で迎えてくれました。
暗くなるまで祖父の病院で毎日過ごしました。
病院の看護師さん、先生、患者さんとも仲良くなりました。若くてかっこいい先生と特に仲良しになりました。
先生はわたしに祖父を必ず治すと約束してくれました。
祖父の病気は「肝臓がん」末期だったそうです。
祖父はお酒が大好きで酒豪でした。
祖父は病気が発覚しても病室でお酒を飲んでしまう問題児で「酒を我慢してまで生きようと思わない」「酒なんかに俺が負けるわけがないだろう」といつも言っていました。
ある日病院に行くと看護師さんに病室には入れないと言われました。
仕方なく病室の前で宿題をしていましたが、祖父の病室は人の出入りが激しくなり、ちらっと中が見えた時、祖父は血を吐いていました。
びっくりして立ち尽くしているとあの先生が走って駆けつけて「手を尽くすから」と病室に入っていきました。
祖父はそのまま亡くなりました。
先生はごめんと何度も泣きながら謝っていました。
わたしはわかっていました。
祖父は死ぬまで大好きなお酒を飲むことができてしあわせだったのではないか、と。