虎視眈々

【漢字】虎視眈々
【読み】こしたんたん
【意味】虎が鋭い目つきで獲物を狙っているように、機会を狙って成し遂げようとする様子。
【例文1】次期社長の座を虎視眈々と狙う。
【例文2】虎視眈々と女子社員が玉の輿を狙う。
【例文3】虎視眈々と次期選挙に立候補する。

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虎は意外に慎重「虎視眈々」の持つニュアンス

虎視眈々という言葉は、たとえば「前回の社内の派閥争いでは敗れたが、専務は次期社長の座を虎視眈々と狙っている」というように使われます。
力のあるものが自分の望むものを手に入れるために、機会を狙って状況をうかがっているというのが、この言葉の意味と考えていいでしょう。
そうした様子を、獲物を狙う虎の目に喩えたわけですね。虎が獲物を狙う時に、その獲物に鋭い視線を送ることを、「眈々」という言葉で表現したわけです。
ところで、虎は強い動物なのですから、獲物を虎視眈眈と狙うまでもなく、さっさとハンティングすればよさそうなものです。何も、機会を狙って、相手の様子をうかがう必要はありません。
すぐに行動開始すれば、獲物はたやすく手に入りそうに思えます。
そう考えると、虎視眈眈という表現の虎は、意外に慎重です。いきなり行動を開始することはせず、まずは状況を把握しようとしているわけでしょう。そして、その状況によって、「よし、今ならまちがいなく求める獲物が手に入る」と判断したタイミングで、ハンティングを始めるのが、「虎視眈眈」の虎なのです。
この慎重さが、この表現のポイントになるニュアンスなのではないでしょうか。もともと実力がありながら、さらに慎重になって、失敗のリスク回避をするのが、「虎」に喩えられる人物なのではないでしょうか。