世をはばかる

【漢字】世をはばかる
【読み】よをはばかる
【意味】世間との交わりを避ける。
【例文】世をはばかって生きてきたので、頼る者がいない。

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「世をはばかる」鼠小僧

「世をはばかる」とは「世間に遠慮をする、世間との交流を慎む」という意味です。「世をはばかる」ような仕事の代表格は泥棒です。大っぴらに言えるようなものではもちろんなく、犯罪ですから。泥棒の中でも日本で有名なのは石川五右衛門と鼠小僧ですね。鼠小僧は義賊扱いで江戸の庶民の味方のように扱われることが多いのですが、実際のところは違ったようです。鼠小僧のターゲットは大名や旗本といった裕福な武家屋敷であり、そこは事実なのですが問題は盗み方でした。江戸時代の大奥を思い浮かべてもらえるとわかりやすいのですが、大奥は女性だけで暮らす奥屋敷。殿様以外は男子禁制といった感がありますね。大名や旗本屋敷も奥方や女中さんは主に屋敷内の別棟で夜は休んでおりました。その女性ばかりの奥屋敷の雪隠の天井や、寝所の屋根裏から侵入して金品を盗みだしていたようなのです。そう聞くと女性なら嫌悪感をおぼえますよね。武家屋敷だと男性の部屋には当然のことながら、刀や槍もあるし日頃鍛錬している武士ならば、盗人ひとりくらい成敗するのは容易いことだったでしょうから、あえて女性の部屋を狙ったと解釈されます。しかも、時代劇で見るように、貧しい庶民の家々に金品を差し入れたことは一切なく、博打と飲食に費やしたようです。鼠小僧は本当は義賊ではなく、「世をはばかる」べき盗人だったのでした。