千里眼

【漢字】千里眼
【読み】せんりがん
【意味】先の事を見通す能力がある人。
【例文1】千里眼が言うんだから安泰間違いなし。
【例文2】彼女は千里眼で思いどおりにうまくいく。
【例文3】千里眼で人格を見抜く。

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「千里眼」を持つ広目天様

「千里眼」とは遠隔地の出来事を直覚的に感知する神秘的な能力のことです。千里というのは非常に遠い距離のことです。日本の感覚だと一里が4キロメートルですから千里は4000キロメートル。そこで起きていることがつぶさにわかるのであれば確かに神秘的な能力と言わざるをえません。この千里眼を持っているとされる神様がおられます。広目天様です。千里眼をもってこの世を観察し仏の教えと仏に帰依するものを護る神様です。帝釈天の配下であり四天王のうちのおひとりで西方を護る守護神です。日本に残る最古の広目天像は法隆寺金堂に祀られています。木像で7世紀のものとされる国宝であり、中国古代風の直立姿ですが左手に経巻、右手に筆を持っています。このお姿からすると学者タイプの武神です。力が強いばかりの将軍だけがそろっていても戦には勝てないことを象徴しているようです。ところが時代が経つと、広目天様のもつ物はさまざまで浄瑠璃寺四天王像はやはり木像で平安時代後期の国宝ですが、左手は鉾、右手は羂索を持っています。興福寺四天王像も木像で重要文化財で12世紀のものですが、そのお姿は左手は鉾ですが右手は拳印です。また、有名な東大寺戒壇院の四天王像は、塑像で8世紀の国宝ですが、広目天様は邪鬼に乗り左手に経巻、右手に筆を持って眼を細めにして何かを見つめています。目を見開いているものの方が多い中珍しいです。お寺さんに参詣したら広目天様を探してみるのもおもしろいですね。