脱兎のごとく

【漢字】脱兎のごとく
【読み】だっとのごとく
【意味】逃げる兎のように、とても速い動きをいう。
【例文1】学校から帰宅すると、宿題もせずに脱兎のごとく遊びに出た。
【例文2】脱兎のごとく万引き犯が逃げた。
【例文3】ゴキブリが脱兎のごとく逃げた。

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脱兎のごとく

中学生のころ、『不審者が出没するので気をつけるように』という連絡が。外が薄暗くなりはじめて、怖いなと思っていたら、後ろから足音がします。

振り返るのも恐ろしくて、早歩きしても足音も合わせて早くなる。赤信号で止まったら、後ろの足音も止まる。どうしょう、先に行ってもらった方が良いのかな。でも、変に思われるかなと思ったけど、青信号になった途端、脱兎のごとくダッシュしました。いっさい後ろを振り向かないように。結局、その人は追いかけては来ませんでした。

不審者でもなんでもなく、ただ同じ方面に向かって歩いていただけでしょうね。いきなり逃げて、失礼なことしてしまいました。でも当時は本気で怖かったんです。さすがに振り向いて、「すみません。あなたは不審者ですか?」なんて言えない。

それこそ失礼ですからね。いちどでも「怪しい人かも知れない」と疑ってしまうと、何気ない行動でも怪しく見えてしまうんですよね。今回の場合、たまたま帰り道が同じだっただけなのに「なんで後をつけてくるんだろう。ストーカー?」と思ってしまいました。

もしかしたら、わたしも同じように思われているかもしれません。昼間に人とすれ違っても、そんなに怖くないのですが、暗くなってくると、どんなに優しそうな人でも不審者に見えてしまいます。

怖いと感じたら失礼を承知で逃げることも、自分の安全を守るためには必要ですよね。