ゆりかごから墓場まで

【漢字】ゆりかごから墓場まで
【読み】ゆりかごからはかばまで
【意味】生まれた時から死亡まで面倒みますというイギリスの社会福祉政策のスローガンである。
【例文1】ゆりかごから墓場までの手堅い保障に安心。
【例文2】ゆりかごから墓場までの保険に加入する。
【例文3】ゆりかごから墓場までとはいい制度だ。

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「ゆりかごから墓場まで」は社会福祉政策を論じる時ひきあいに出される言葉

「ゆりかごから墓場まで」とは第二次世界大戦後のイギリスにおける社会福祉政策のスローガンです。意味は「子どもの誕生から死に至るまでの国民の一生を社会ですべて対応できるようにする」です。消費税を25%にすることでスウェーデンではそれを実現しています。日本でも消費税や社会福祉政策の問題が取り上げられると、必ずといっていいほどひきあいに出される言葉です。社会福祉政策についてある極端な例があります。アメリカジョージア州北部のフルトン郡では2005年、新しい市としてサンディ・スプリングス市が独立しました。きっかけは高収入を得ている富裕層の不満です。高収入の人たちが高い税金を納めているのに、行政サービスが均等に割り振られていることに不満を抱いたのです。アメリカでは、住民投票によって、新しい市を作ることができます。独立後は、様々な予算削減が実行され、この市の財政支出は半分以下になり、余った税金は、市民の安全を守るサービスに使われていますが、困ったのは貧困層が居住するフルトン郡の他地域の人々です。フルトン郡は歳出が歳入を上回り自治体として困窮することになり、ごみの回収車が2週間おきにしかこない事態にまでなっています。社会に属する人、全員でその社会を支えるという社会福祉の根幹が揺らいでしまったことでおきたことです。日本でも格差社会と言われる今、対岸の火事と思ってはいけないですね。