人間万事塞翁が馬の具体例6|どんな時も、必ず道はある

一つの業界で仕事をこなしてきた中で、事件に巻き込まれて危機的な状況に陥ったり、体力的に負担が大きくなったりして、その仕事を辞めようと思ったことは何度もありましたが、それでも時間と共にそれらは解決していき、結果、20年間同じ業界で務めることができました。
そして、いつしか自分自身に対して確固たる自信が生まれ、「俺はもうめったな事では揺るがない」、そう思えた矢先に、ささいな人間関係の問題で、長年過ごしてきたその業界を去ることになりました。ただでさえ景気の悪い時代に、収入も減り、未来の見えない不安に苛まれる日々。
しかしそうした現実が、今までの生活の中で怠けていた様々な部分を見直すきっかけになってくれました。例えば、毎日の食事を外食やコンビニ弁当で済ますことになんの疑問も持たなかった生活が、少し自炊をすることではるかに健康的な食生活になり、しかも食費もこれまでの半分以下に抑えることが出来るようになったこともその一つ。ろくに使っていなかった車を処分し原付に変えることで、年間の維持費も20万円以上下げることも可能になりました。
それもこれも、人間関係の躓きがなければ考えようとすらしなかったことです。20年勤めたその業界は、実のところ斜陽産業であり、これまでの20年と同様に安定した生活が、今後20年も送れるとは限らない雰囲気が漂っています。そんな中で、これまでどれだけ自分が無駄な生活を送ってきたかを気付かず、例えば10年後に仕事が無くなってから無駄遣いをしてきたことに愕然とするよりも、今は辛くとも、ここで気が付いてよかったのではないかと思えるのです。そして何より、それまで神経を削るだけの仕事から、自分が本当にやりたいことを突き詰められる仕事に出会えた事は、正に「人間万事塞翁が馬」なのではないでしょうか。